愛猫が「両足の形成不全」 飼い主がしてあげられる日常のケアとは？

障がいや病気を持つ猫さんの暮らしを紹介する、この企画。
※この企画に込めた想いは下記に綴っていますので、一読いただけたら嬉しいです。
2022年4月5日この企画に込めた想い

第4回目は、くろあめ溺愛中の直（@mikikajita）さん宅のあやめちゃん。

あやめちゃんは、生まれつき両足の作りが不十分で、ブリーダーや元飼い主さんから見放されてしまった過去が…。しかし、温かい飼い主さんと巡り合うことができ、形成不全と上手く付き合いながら、マイペースに日常を楽しんでいます。

あやめちゃんのプロフィール

名前：あやめ
猫種：ノルウェージャンフォレストキャット
性格：人懐っこくて、おてんば。いつも楽しそう。お返事が得意
好きなこと：おもちゃで遊ぶ、飼い主さんが洗濯を干す時に一緒にテラスへ出て、くつろぐ（リードあり）
病名： 両足の形成不全、左足の先端欠損

足の形成不全を理由に保護団体へ持ち込まれた

――あやめちゃんは、もともとブリーダーのもとで育てられた子だったそうですね？

はい。一度、格安で売ったものの、その後、買い主から足の形成不全を理由に返品を迫られ、揉めた結果、ブリーダーは渋々、返金・返品に応じたそうです。

ですが、売り物にならず、遺伝が怖いため繁殖にも使えないと思い、保護団体へ持ち込んだのだそうです。

――出会った頃、あやめちゃんはどんな状態だったのでしょうか？

私は保護団体に来て１週間ほどした頃、引き取ったのですが、あばら骨が浮き、耳はダニで真っ黒。体も臭くて、白い毛はおしっこで黄色くなっていました。

当時、あやめは生後4ヶ月。ずっとケージ生活だったそうで、部屋に放したら、動ける・走れる事が嬉しいらしく、1ヶ月ほどやたらと走っていました。

ご飯の食いつきもすごくて、あげたらあげただけ食べてしまい、お腹を壊すことがありました。

両足の形成不全と左足先端欠損とは？

――あやめちゃんの足は、どのような状態なのでしょうか？

右足は、肉球の数が足りません。

肉球の一部が、足の甲にあります。爪は4本あるけれど、全て足の甲にあり、うち1本が特に小さいです。

最初、右足の爪は3本かと思っていたのですが、１歳過ぎた頃に伸びてきて。そして、そこにもう１本爪があることに気付きました。

――左足は、どのような状態なのでしょうか？

長さが足りず、肉球がほとんどない状態です。骨に毛のない皮膚がかぶってるだけ…みたいな状態です。

爪は1本だけ。正しくない位置に変な向きで生えています。

家に迎えて間もない頃、一度、皮膚が擦り切れて出血してしまったことがありました。動物病院へ行ったら医療品のワセリンを塗り、乾燥を防ぐようにと言われたので、毎日、何回も肉球にワセリンを塗り、ひび割れを防いでます。

左足は中途半端に床に着くため擦れてしまうので、もし何度も出血するようならば、少し先端を切断し、デコボコな部分を平らにして、床に完全に着かない状態にしなければならないとも言われています。

なので、毎日、ワセリンを塗り込みながら、肉球の状態を確認しています。

私が家の中で着てるTシャツにはほぼ全部このシミがついてる。これはワセリンのシミ。あやめの肉球にワセリン塗った後、抱っこしててその肉球を服に押し付けられると、こーゆーシミになり、洗濯しても取れないの。まぁ、これ着て出掛けないからいいんだけど…
みなさん、ワセリン塗る時にはご注意を‼️ pic.twitter.com/aCmcM04GQZ

— くろあめ溺愛中の直🍈🍓🍊🍎🍇🍑🍍🍒 (@kuroronomama421) August 3, 2021

私だけではなくて、他の家族もみんな何回もワセリンを塗り込んでいるので、一体、1日何回、ワセリンを塗られていることやら（笑）

暮らしの中で気を付けているサポート

――共に暮らす中で、他に気を付けていることは？

本来、猫の爪は出したり引っ込めたりできますが、あやめは足の甲に爪があるからか、常に出っぱなしで、上向きに生えている爪もあるので、布団やカーペット類に引っ掛かからないよう、まめに切っています。

――キャットタワーは、どうしていますか？

低めのキャットタワーを新たに買いました。でも、先住猫が使っている高いタワーばかり登ります（笑）

おもちゃで遊ぶ時は飛んだり跳ねたりするので、足に負担かからないようにベットやソファの上など柔らかいところで遊んでいます。

あと、階段の１番下の段から、勢いよく飛んで着地することが多いので、その部分にふかふかのラグを敷いています。

――スキンシップを取る時に気を付けていることは？

抱っこした時、腕から飛び下りることがあるので、足に負担が掛からないように、しゃがんで抱っこするようにしてます。