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脊髄損傷で下半身不随の愛猫に飼い主ができる「暮らしのケア」

障がいや病気を持つ猫さんの暮らしを紹介する、この企画。
※この企画に込めた想いは下記に綴っていますので、一読いただけたら嬉しいです。
この企画に込めた想い

第3回目は、切り絵作家カジタミキ(@mikikajita)さん宅の望(のぞみ)ちゃん。

望ちゃんは、野良猫時代に脊髄損傷により、下半身不随に。しかし、家族と共に日常を楽んだり、大好きなおじいちゃん(飼い主さんのお父さん)とイチャイチャしたりと、幸せを噛みしめています。

この記事をおすすめしたい人
  • 下半身不随の猫を保護した人
  • 脊髄が損傷した愛猫との暮らしに不安を抱えている人
  • オムツをするようになった愛猫へのケアを知りたい人

望ちゃんのプロフィール

名前:
猫種:ミックス
性格:甘えん坊、わがまま、怖がりだけれど優しくて賢い
好きなこと:愛情たっぷりに育ててくれたおじいちゃんと一緒にいること
病名: 下半身不随(脊髄損傷)

野良の母猫に導かれて「脊髄損傷」の子猫を保護

――病気に気づいた経緯は?

公園を歩いていたら、見知らぬ猫に呼びとめられて。ついてきて欲しそうだったので、後を追うと赤ちゃん猫が物陰に。

どうやら、私を呼んだのは母猫だったようです。「早く、子猫のところへ行け」と催促するので様子をみたら、下半身が動かない様子。

母猫と子猫に「触るね?」と聞いた後、母猫に「この子は必ず助ける、幸せにするから私が育てていい?」と告げたら目を細めてくれたので保護しました。

私は仕事があったので父を呼び、病院に連れて行ってもらいました。獣医師からは、なんらかの事故による脊髄損傷と言われました。

――保護後は、どのような治療を受けましたか?

投薬と、マッサージによるリハビリを行いました。

当初は下半身に力が入らないことから便秘になりやすいなどありましたが、病院に相談し、ご飯をロイヤルカナンの療法食「消化器サポート可溶性繊維」に変更。いまいち味が好きではないようなので、一般的なご飯と混ぜています。

今は特に治療などは受けておらず、問題なく過ごしています。

自宅で行っているサポートやケアは?

――人間家族のサポートが必要となるのは、どんな時ですか?

下半身に力がなく、常におしっこが垂れ流しなので、オムツをしています。


うんちは完全に出しきれない日があるので、絞り出しをします。

――オムツは猫用のものですか?

人間用のsサイズです。尻尾が出るように、ハサミで十字の穴を開けています。そして、上から小型犬・猫兼用のオムツカバーsサイズをしています。


2〜4時間置きに取り換えないと重みで外れやすく、床に垂れ流しになってしまうので、夜中に起きて変える必要があります。外出時も時間を気にしていますね。

また、オムツなので雑菌が繁殖しやすく、気をつけないと炎症を起こしてしまうので、病院からは毎日お風呂に入るように指示を受けています。

お風呂の時は父が入れて、母がバスタオルで受け取り、ドライヤー。バスタオルに包まれた姿は“お包み赤ちゃん”と呼ばれています。すごくかわいいです。

父は、望のことを全部わかっているみたい。望が一声鳴くと、眠いのか、甘えたいのか、オムツ変えて欲しいのかなどを、すぐに判断。本当の母親のようです。

――メンタル面も配慮されているようですね?

我が家には他に12匹の猫がいるのですが、他の子ができることができないもどかしさや、体が上手く動かないから感じる恐怖など、他の子にはないストレスがあるように感じます。

だから、他の子に対するのとは違った目線で寄り添い、話しかけていくことは、とても大切だなと思っています。

また、好奇心が強い子なので疑問やお願いには、できる限り応えています。

――同じく下半身不随の猫と暮らしている飼い主さんにアドバイスやメッセージをお願いします

成長すると、たまにおしっこに臭いづけ(スプレー)の臭いが混じることがありますが、去勢をするとオムツの蒸れや擦り、床との摩擦で傷口が化膿して亡くなるケースがあると聞いたので、去勢はしていません。病院によっては知らないお医者さんもいて去勢、避妊をしてしまい、後悔することもあるそうなので気にしていただけたら…と思います。

    望ちゃんへ

    おじいちゃんのことが大好きすぎて、間に入れないよ!(笑)望ちゃんが来てから、うちは前よりもっと幸せが増えました。本当にありがとう。ずっと一緒に楽しく暮らそうね。

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