ゆあ
この説は、おドッグ様とは違い、おキャット様が人間相手に遊び方を変えないことから生まれたもの。言われてみれば、たしかにおキャット様は下僕を(ほぼ)対等に見てくれています。
この説を初めて知った時、下僕代表の筆者はこう思いました。
ゆあ
そんな思いから考案したのが、「あなたも私も猫だよスキンシップ法」です。
目次
「あなたも私も猫だよスキンシップ法」の心得
- 自分と猫は同じ生き物だと思い込むべし
- おキャット様がしてくれるスキンシップを観察すべし
- 嫌がるスキンシップは即刻やめるべし
- 反応をみながら継続すべし
- 力加減を見極めるべし
ゆあ
鼻チューで至福のひと時を
第一段階は、鼻と鼻を合わせる「鼻チュー」から。チャンスは、おキャット様が上を向いた時。自分の顔をおキャット様に近づけてみましょう。
猫の世界で鼻チューは、大事な挨拶。鼻チューは親しい猫同士の間で行われるものだからこそ、これができたら顔見知りなアイツから、友達もどきな下僕にきっと昇格できます。
我が家ではレオが鼻チューマニア。家に来た生後4か月の頃から私がいつも鼻チューをしていたので、誰かれ構わず鼻チューをするナンパ師になりました。
(たいてい母が心を持っていかれてる)
ちなみに、コタロウは顔を近づけると必ず私の鼻を舐めるという上級者な鼻チューをしてくれます。
おキャット様の頬に自分の頬をスリスリ
おキャット様のスキンシップ法といえば、真っ先に頭に浮かぶのがスリスリ。これには自分のにおいをつけることで「こいつは俺のだぞ」と所有権を表す、マーキングのような意味もあります。
そうした観点で見てみると、おそらくにおいというのは猫にとってすごく重要な情報のはず。だから、私もにおいを通して会話をしてみようと思いました。
そこで行ったのが、おキャット様が手や顔にスリスリしてきた時、私も自ら顔を近づけ、おキャット様にスリスリするというスキンシップ法。スリスリする時は、あくまでもソフトに。イメージは、猫同士がさりげなくスリっとする感じ。
ゆあ
我が家の場合は、このスキンシップ法を取り入れてみたら、おキャット様がスリスリしてきてくれる頻度が増えました。特にレオはちょっと時間が空くと「あ、下僕、今暇そう。スリスリしにいこっと」という感じで来てくれるように。
こうして来てくれた時には私も必ずスリスリをお返しします。
“猫の手も借りたい場所”こそブラッシングを
ゆあ
昔、そんな疑問を抱き、調べたことがありました。その時、得たのは「猫は自分で毛づくろいできない場所をグルーミングしてあげる」という、なんだかすっごく感動する情報。
これこそ、究極の優しさじゃないか。なんて猫って優しい動物なんだ。最高だ。やっぱり大好き…。そんな思いがこみ上げてくると同時に思いました。よし!だったら、猫の手を借りたいところこそ、ブラッシングをしよう…と。
うちのおキャット様たちは残念ながら、ブラッシング嫌い。しかし、グローブタイプのブラシなら話は別。警戒せず、うっとりとした表情を浮かべてくれます。
猫同士のグルーミングの意味を知ったこと。それは、「ブラッシング=抜け毛ケア」という単純な方程式を捨てるきっかけにもなりました。
おでこを近づけて愛情表現
我が家で一番の甘えん坊であり、一番のビビリでもあるコタロウは昔から愛情表現が独特。スリスリではなく、いつも結構強めの頭突きをしてきます。
愛猫から頭突きを貰うと「気に入らないことがあるのかな…」と不安になるかもしれませんが、実は猫の頭突きは愛情表現の一環。スリスリと同じ意味を持っています。
この子にとっては、これが最大級の愛情表現なんだ。そう悟った末に私が行うようになったのは、コタロウのおでこに自分のおでこをそっと近づけるスキンシップ。コツンと頭突きをされたら、こちらもおでこを近づけて、コツンのコの字の1/3くらいの力(最弱と伝えたい)で、コタロウのおでこをコツン。「私も大好きだよ」と伝えています。
ゆあ
愛猫がしてくれるスキンシップを真似る意味とは?
ゆあ
猫と人間がいいねと思うスキンシップは違う!?
私たち人間と猫が「いいね」と思うスキンシップは違います。例えば、「人間の世界では目と目を見て話しましょう」と教えられますが、猫の世界で目を合わせることは「敵意があるサイン」になります。
種族が違えば、良しと判断するスキンシップ法も変わってくるもの。だからこそ、愛猫ともっと心を通わせたいと願うのならば、猫基準のスキンシップ法に合わせるのが近道なのではないかと、個人的に思いました。
おそらく、猫たちは人間を同じ種族だと思いながら、自分が思っている「最上級の愛情表現」を下僕である私たちに行ってくれているはず。だから、その気持ちに応えるには自分も猫になったつもりで、愛猫に合わせたスキンシップをとっていくことが大切なように感じました。
スキンシップ方法を工夫する前までは…
我が家のスキンシップ法は我流ではありますが、実際、このスキンシップ理論を意識するようになってから、ジジに変化が見られました。ジジは家に迎えた頃、人間にあまり関心がなく、めったにスリスリしてきませんでした。
私は「この子は人間があまり好きではないし、甘えるのも好きではない」と思ってはいたものの、距離を近づけたくて、人間を好きになってほしくて、近づいたり、撫で方を変えたりと試行錯誤。しかし、一向に心の溝は埋まらず、もどかしい思いをしました。
でも、今振り返れば、当時の私が行っていたスキンシップは、きっとジジにとってはスキンシップではなかったんだと思います。望まない距離感の詰め方をされたら、人間だって心を開けないことなんてわかっているのに、私は一般的に良しとされているスキンシップ法や人間基準でいいと思えるスキンシップを行っていました。
スキンシップ方法を工夫した結果…
そのことに気づいた時、関わり方を変えようと思いました。まずはジジが嬉しい時にどんな行動を取るのか、どんな時に喉を鳴らすのかを観察し、心を知ることに。
すると、手を出されて自分からスリっとするのは好きだけど、人間から先に触られるのはあまり好きではないことが分かりました。そこで私は「自分から」ではなく、「彼女が求めてきてから」スキンシップを行うことに。すると、スキンシップをねだる回数が徐々に増えていき、抱っこさせてくれる時間も日に日に長くなっていきました。
そして、いつしか朝晩、歯磨きをする時には必ず洗面所にやってきて抱っこをねだるまでに。
今日も洗面所で待っていてくれている。人間と距離を取っていたあの子が、こんなにも自分という存在と触れ合いたがっている。そう感じた時の感動は、今も胸の中にあります。
…めっちゃ長くなりましたが、結果、種族という枠を捨てて、同じ生きとし生けるとしてスキンシップをとっていこうぜ、というシンプルな話でした(笑)
お付き合いくださり、ありがとうございます。